きっときみのことおれはわかんないんだよね

童貞を竹で割ったような性格

こないだ友達が自殺したんだ

あー!おっぱい揉みてーーーーーーー!!!

 

はいこんばんはてばさきです。熱いパトス感じてくれましたかそうですか。今日は魚座ではなく長年の友人からのリクエストのお題で書きます。ちなみにその友人とはセックスもした事ある仲なんですがなんかベッドの上で転がる時にドゥルルルルンン!!!ってなったのを最後にセックスさせてくれなくなりましたね。まぁ俺もさせろとか言わなくなりましたし。まぁその経緯と事の顛末はまた俺が本人に聞きたいこと聞いてから書きます。

 

もらったテーマは「とむ」。

友達の名前。ちなみに女の子。一人称は僕。本名をイジッてとむになるんだけど、俺だけじゃなくてみんなそう呼んでたし俺が知り合った時にはもうとむだった。とむの当時の親友はボブ。もう意味がわからん。

 

とむは2個前の記事の「マミ」の友達でSNS繋がりで知り合った。俺は確かそのSNSでも文章を投稿していたんだけれど、とむは思いっ切りブッ飛んだショートショートを書いていたりして周りと雰囲気が全然違った。俺も当時は何故か自作のポエムを書きまくっていたので調子に乗って「マミの友達なんだ?良い文章じゃん。」みたいな感じでメッセージを送ったと思う。

とむは「ありがと〜」と言った。

たまに詩の感想を言い合う関係になった。

とむは文章の他にも友達に撮ってもらった自分の写真なんかも載せたりしていたけど、大体が地面や線路に寝っ転がった写真だった。

よくわからないデカイ服にタイツにマーチンのブーツ、左手にはヴィヴィアンのニットグローブ。

音楽も当時俺の年代周りが聴いていた邦ロックなんかは殆ど聴かず、アンビエントやハードコアポストロック洋楽邦楽問わず色んな音楽を知っていた。

とむに興味を持った俺はとむに会いに行った。

待ち合わせ場所に来たとむは低い掠れた、それでいてとても可愛い声で「やぁ、、」と言った。

駅近くの喫茶店に入った。俺は当時チャラついた大学生だったのでヘラヘラと「ありがとう会ってくれて!嬉しいよ〜」みたいな事を言っていたけど、とむはじっと俺を見て微笑みながら黙っていた。そしてタバコを吸いしばらくして

 

「こないだ友達が自殺したんだ」

 

俺は突然のことに黙った。え?自殺したって言ったよな?と混乱した。とむは話し続けてた。

「いついなくなっちゃうかわからないし、それでも僕はその子のこと忘れたくないし、自分も忘れられたくないなって思ったんだよね。だからほら、今日は僕が大事にしてるもの持ってきたんだ。僕のこと忘れないで欲しい。」

 

初めて会った日からとむのこと今まで忘れたことないな。何年も、何年も経つけど。

 

自分の住む街に帰っても俺はとむのことをずっと考えていた。

とむのことが好きだった。

とむに好きになってもらおうと考えたし色々自分なりに頑張った。好きな音楽も聴かずとむの好きな音楽を聴き、とむが好きな服を着て、明るく振る舞わずなるべく暗く痩せて髪も伸ばした。

とむは東京に住む元カレの薬中バンドマンが大好きで、俺は嫉妬で怒り狂っていた。今でもどこか音楽が出来る人間への嫉妬が残っている。

とむも根負けし俺と付き合うことになった。知り合って結構経っていたと思う。

とむはボーダー(境界性人格障害)だった。ボーダーという言葉すら知らなかったし、どう接するかもよく分からなかった。とむの家庭環境も複雑だったこともあるのかもしれない。

とむはよく壊れた。多分どの女の子も持ち合わせているだろう感情の起伏が何倍にもなって爆発したし、言葉で説明するタイプでは無かったから(俺には抽象的に感じる)言葉で俺を責め、泣いた。そしてタバコで自分の手の甲を焼いていた。

一度駅で待ち合わせをしていたら連絡がつかなくなり駅を探し回るとベンチでぐったりとしていた。焼いたばかりの手の甲を俺に見せて「なんで僕のことを馬鹿にするんだよぉ」と泣いた。

高松に旅行に行った時も、寝ている時に泣き叫んで「僕のこと何だと思ってるんだよ!!ふざけるなよ!!!焼けよ!!ほらぁ!!!」と火のついたタバコを持たせて俺に焼かせようとした。そんなこと出来るわけないだろ!!と突き飛ばすと、子供みたいに泣いて、泣き疲れて眠った。次の日の朝は、ニコニコしながら「好きだよ〜」と隣で笑っていた。

俺はとむが大好きだった。とむには俺しかいないと思っていた。

何度も嫌われたし、無意識に傷つけ続けたけど。

付き合って一年たったか経たないかで俺は就職し、とむも地元で頑張っていた。遠距離だったので月に一回会えれば良い方だった。

俺も新しい生活で精一杯で、何となくとむのことも考えれなくなっていた。

 

本当は内心どこか安心していたんだと思う。

 

会社の同期と花見に行く日、とむに別れようと言われた。

俺はどう答えたのかも記憶が無い。大人しく分かったと答えたのか、嫌だと食い下がったのか、忘れてしまった。何故か桜が綺麗だったことは覚えてる。あの時何を話したんだっけ。

 

別れてからしばらくしてとむと話したこともあったけど、とむからしたら苦い思い出なのかうんざりした様子で話してたように思う。一人称も僕から「ウチ」に変わっていた。

 

とむは結婚し、子供も産まれた(らしい)。多分子供も大きくなってるのかなぁ。あんなに泣いてたのに、もうちゃんと母親なんだろうな。

 

俺はずっと変わらないままだよ。とむに教えてもらったことしか大切にしてないよ。

 

会いたいなぁ。きっともう会わないけど。